
2011年から、UCI(国際自転車競技連合)によりフレームセットの認証制度が導入されています。ロード系のUCI公認大会において使用可能なフレームセットを、原則としてUCIの安全認証を受けたものに限定するという規制です。その後2014年にはホイールにも同様の制度が導入されるなど、何度か規則が改定されています。なお、導入当初は2010年以前に製造されたフレームセットも限定的に使用可能でしたが、現在はその暫定条件はありません。
この規則に基づき、現在のロード・トラック種目では出走拒否や失格を含む厳しい運用が取られています。一方で、シクロクロス種目では罰則は実際に適用されていませんでした。
しかしこの度UCIからの通知があり、次の次の2026-2027シーズンより、関西シクロクロス 琵琶湖グランプリを含むUCIクラス2レースでも、規則の運用が厳格化されることになります。対象は、UCIカテゴリーの男子エリートE1・女子エリートW1・男子ジュニアJ・女子ジュニアWJです。
UCIの安全認証を受けていないフレームセット・ホイールのレースでの使用は、出走拒否や失格につながる可能性があります。
なお、これ以外にも機材におけるUCI規則は、ロード・トラック・シクロクロスでほとんど同じです。つまり、最近導入されたブレーキレバーの装着角度の規制や、導入が予定されているハンドル幅の規制は、シクロクロスにおいても原則として適用されます。
ただし招集時間は限られており、必ずしもこれらすべての規制が招集時に検査されるわけではありません。審判による招集確認を通過したことをもって、機材がレースで使用可能とされたという意味にはならないことに留意してください。今回の件でも、フレームに通常UCIの認証マークは表示されますが、ホイールには認証マークはありません。
あくまで選手自身の責任において、UCI規則に準拠した機材を準備することが原則となります。UCI公認カテゴリーレースの参加にあたっては、規則と運用について、よくご理解いただきますようお願い申し上げます。
参考
UCIから、おおむね毎月ニュースレター(お知らせメール)が発行されています。主に各国の競技連盟や大会主催者向けに書かれていますが、文章は一般公開されていますし、誰でも配信を受けることができます。
UCI | Media | Newsletter No. 157 - July 2025(抜粋)
Compliance with Chapter III "Equipment" of part 1 of UCI rules for the upcoming cyclo-cross season
We would like to remind participants that all framesets and wheels used in UCI-sanctioned events must be approved by the UCI, in accordance with article 1.3.001bis of the UCI Regulations. The lists of approved framesets and wheels can be found on the Equipment page of the UCI website.
For the 2025-2026 season, this requirement will be compulsory for all categories at UCI World Cup events and UCI World Championships. The use of non-approved equipment will result in disqualification or the refusal to start the race.
Below is the multi-year implementation plan outlining the timeline for the introduction of this mandatory compliance at different events.

