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2024-2025シーズンの日程は、
2024年7月ごろまでに発表します。

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2012〜2013年シーズン 関西シクロクロスシリーズ終了のお礼 2013.2.8

                        
関西シクロクロスオルガナイザー 矢野 淳

18年目を数えた関西シクロクロスのシーズンを皆さん楽しんでいただけましたでしょうか。プロローグで転倒による怪我が続いたことで、その後のシリーズ戦では安全対策に注意を払いながら、10戦をどうにか無事に終了することができました。運営を支えた審判、コースマーシャルや、レースも見えない駐車場整理などの裏方で大会を支えて頂いた主管チームなどのスタッフの皆様、協賛いただいた企業の皆様など、多くの方々の力が集まってこのシリーズが支えられていることをあらためて感謝し、心からお礼申し上げます。
今期初めてエントリーに定員を設けたにもかかわらず、たくさんの方々に参加頂きプロローグを含むシリーズ11戦で延べ5,569人と昨年より約1,000人もの増加となりました。
参加者が増えることで、駐車場やトイレ、水といった会場のキャパシティや、レース中の安全確保、さらには競技会として基本である速やかなリザルトが出すといった課題が有りましたが、素晴らしいスタッフの皆さんの働きにより、問題なく終えることができました。
国内のシクロクロス熱は益々高まっています。しっかりとしたコンセプトを持ってレースの価値を高める野辺山やシクロクロス東京、ナイタークロスなどで盛り上がりを見せた老舗の信州クロス、関東圏など各地域でシクロクロスシリーズが立ち上がりつつあり、他地域から刺激を受け、また学ぶところもたくさんありました。これからも関西シクロクロスは「シクロクロス界の安くて美味しいファミレス」を目指し、常にグローバルな視点を持ちながら地域に根ざし、だれもが気軽に楽しくかつ真摯にシクロクロスに参加することで、全力で走りきった後の爽快感を参加者みんなが感じられる競技会でありたいと願ってやみません。
今シーズン中にいろいろと起こったことについて、将来につながる反省点を下記に書きます。


1 コース

マイアミのUCIレギュレーションに対応するために買った洗車機は、その後の泥のコースでも活躍しました。やはりシクロクロスは泥のコースを走り抜くところに醍醐味があると思います。関西クロスではそれぞれに特徴を持った会場で、バリエーションあるコース作りを進めていきます。また、最近は行政をはじめ様々なところからシクロクロス開催のオファーがあり、新しいコースの開拓も意欲的に進めて行きます。
一方で、レース後の会場の復旧は泥が深くなるほど負担も大きくなります。残念ながら泥を堪能した会場で、レース後の荒れやトイレ、洗面所の汚れが激しいとして来年以降の使用を断られる事態になりました。レース後にスタッフで轍均しやトンボ架け、トイレの掃除など行っていますが、限界があります。参加の皆さんも泥だらけの自転車やウエア、シューズなどはきれいに洗って帰りたい気持ちはわかりますが、入る前には泥を落とす、直接洗面所では洗わないなど、更なる注意を払っていただければと思います。できればコース均しにボランティアで協力頂けるとありがたいです。


2 運営体制について

冒頭にも述べましたがプロローグの怪我の反省から、その後のコース設営には注意を払いました。参加者の増加により経験やレベルの幅が広がったこともありますが、安全(危険)という視点ではビギナーもベテランも違いないと思います。救護スタッフが対応した方々から、怪我をした地点や状況などの情報をまとめて頂きました。この貴重な情報はスタッフで共有して来期のコース作りに生かしたいと思います。担架や最寄りの救急病院情報など、万が一への備えも引き続き気を抜くことなく続けていきたいと思います。



3 競技規則について
今期後半からスタートでの整列をより厳格に運用しました。スタートが勝負のシクロクロスにあっては、少しでも前でスタートをしたいと思うのはもっともですが、スタート直後の接触事故を避けるためにも、実力に応じた位置からのスタートを徹底しました。
関西シクロクロスは楽しいサイクルイベントでありますが、チャンピオンシップの競技会でもあります。そのため競技者はルールに従うことが求められます。来期に向けてルールのわかりやすい解説をwebサイトへ掲載するなど、ルールの普及にも努めたいと思います。何もかも杓子定規に適用しようとは思いませんが、ルールに乗っ取って走ることが公平で、安全に楽しく走ることにつながると考えます。
また、今年JCF登録制度が変わりました。登録はしなくても走れると思われがちですが、全日本の開催や世界選、ワールドカップへの派遣、競技規則や競技記録の管理など、直接に間接に連盟は私たちが競技を続けていくことを支えています。全日本につながるC1、CL1はもちろんとして、そこにつながるC2や、年代別選手権でも登録必須など、登録の必要な範囲をAJOCCで議論して明確にしていきたいと思います。



4 カテゴリー、参加制限について
今期、C1で全国共通のポイントランキングを採用し、全日本選手権でのスタート順に試行的に取り入れました。このランキング制度はスポーツが本来持つ競う楽しさを、獲得ポイントという形で実現します。地域差があるのは事実ですが、新ランキング制度は下位の選手までポイントを与えることで全国の中での自分の位置を確かめ、さらに上位を目指すための意欲向上を図ることを目的としています。今期試行での課題を整理しながら今後も続けていきたいと思います。(※関西クロス総合ポイントは全国共通の配点で関西クロスのレースのみを対象とした合計で集計しています。全国共通ランキングは別途AJOCCサイトで掲載しています。)
ジュニアより若いカテゴリーを見直しましたがいかがでしたでしょうか。U15が一番盛り上がりましたが、このままU17やジュニアになっても競技を続けて、レースを大いに盛り上げて行って欲しいと願っています。実力差もまだありますが、若い世代への取り組みは継続して続けていきます。
また参加制限については、定員に余裕を持たせて設定したため最終戦を除いて制限に係るカテゴリーはありませんでした。来期はもう少し定員を絞っていくことも考えています。



5 世界に向けて
 今年の関西クロスの表彰台を見て若返ったなと感じていましたが、世界選手権日本代表チームも若いメンバーで挑むことになりました。日程の繰り上げや寒暖差の激しい環境の中でしたが、それぞれに力を発揮して走り抜いたのではないかと思います。これに満足せず、今後もより高い目標を定めて選手たちは勝つために真摯な努力を続けていくことでしょう。この努力に応える周囲の体制も大切ですし、周囲の環境を動かすには我々の継続的な応援の声が後押になると思います。
何より前を向いて走る姿は後に続く中学生、高校生たちへ夢と希望を与えてくれています。来期も関西から世界へチャレンジする選手達を送り出し、みんなで応援していきたいと思います。世界へ伸びる芽がどんどんと育つよう、私たちは育つ畑(シクロクロスレース)を一つでも多く耕していきたいと思います。
また将来はマイアミのUCIレースで野辺山に頼っていた外国人選手を関西からも積極的に招待し、国際的なレベルを目指していきたいと思います。
では、また来シーズンレース会場でお会いしましょう!

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