関西シクロクロスのような市民レースには、老若男女、多種多様な選手が参加します。
あまりに実力差のある選手が同じレースを走ってしまうと、安全ではありませんし、面白くもありません。シクロクロスでは、なるべく実力の近い選手同士で競い合うことができるよう、性別や年齢を考慮したカテゴリーシステムを運用しています。
この記事で、2024-2025シーズンの関西シクロクロスで参加可能なカテゴリーについて、男子2002年生まれまで、生年月日ごとに解説いたします。
生年月日別カテゴリー早見表 - 男子2002年生まれまで
年齢は2025年末基準
秋にシーズンが始まるシクロクロスですが、UCI(国際自転車競技連合)の規定では、シーズン全体が翌年扱いとなります。つまり、シクロクロスの2024-2025シーズンの年齢規定は、ロードやMTBの2025シーズンと同じです。
そのため年齢は、2025.12.31-23:59時点での年齢を基準とします。「2025年中の誕生日での年齢」や「2025年中に達する年齢」と表現されることもありますが、意味はすべて同じです。大会当日の満年齢ではありません。
カテゴリーの呼称について
2023-2024シーズンより、カテゴリーの呼称が一部変更となりました。
旧 → 新
C1 → E1
C2 → E2
C3 → E3
C4 → E4
1991~2002年生まれの方は
生年月日が1991.1.1~2002.12.31の選手は、エリートカテゴリーのE1~E4に出走できます。
初参加と昇格・降格
AJOCC認定カテゴリーにより開催されているシクロクロス大会では、選手が自由に参加カテゴリーを選べるわけではありません。初参加の選手は、E4からのスタートとなります。
E4のレースで好成績を残すと「昇格」することができ、次回の大会では自動的にE3へのエントリーとなります。
一方で、昇格した翌シーズン以降、上位のカテゴリーでスタートし、充分な成績を残せなかった場合、さらに次のシーズンは下位のカテゴリーに「降格」となります。
このようにして、厳格に実力別のカテゴリー制度が運用されています。
1966~1990年生まれの方は
おおむね40歳以上の選手向けに、実力別マスターズカテゴリーも並行して運用されています。こちらも初参加の選手は、M3からのスタートとなります。
また、マスターズ年齢であっても実力別エリートカテゴリーE1~E4に参加することができます。
シーズン内のEとM相互の移行はできません
同じシーズンのうちに、前回E4に出走していたのを、次回大会からM3に出走するなど、E1~E4系統とM1~M3系統相互に行き来することはできません。
シーズン最初のEとM相互の移行はできます
昨シーズンまでにAJOCC公認レースに参加経験のある選手には、すでに認定カテゴリーが付与されています。今シーズン最初に出走するレースに限り、E1~E4系統とM1~M3系統相互に行き来することができます。
実力別に、それぞれ移行可能なカテゴリーが指定されています。移行を希望する場合は、移行後のカテゴリーでエントリーしてください。
エリートからマスターズ
E1 → M1
E2 → M2
E3, E4 → M3
マスターズからエリート
M1 → E2
M2 → E3
M3 → E4
~1965年生まれの方は
おおむね60歳以上の選手向けに、さらに年齢別マスターズカテゴリー(A60+65+70)も並行して運用されています。こちらは、昇格・降格の制度はありません。今までM1~M3・E1~E4に参加されていた方、初参加の方、どなたでも生年月日さえ基準内なら選ぶことができます。男女共通のカテゴリーです。
「A60-64に出たけどやっぱり昇格争いしたいからM2に戻る」とか「今シーズンもM3で始めてみたけどA65-69盛り上がってるから移りたい」といった場合に、すでにエントリー申込後であっても変更を受け付けます。大会開催約1週間前の日曜までにinfo@kansaicross.comまでご連絡ください。
ただし、A60+65+70とE1~E4系統を相互に行き来することはできません。
CC
CC(カテゴリーチャレンジ)は、レース時間とコースが短い、初心者向けのお試しカテゴリーです。表彰や入賞賞品はありません。エントリー費は、アンダー23年齢以上の選手は¥1,500-です。
レースの雰囲気に慣れてきましたら、ぜひE4やM3やA60+65+70に挑戦してください。すでにエントリー申込後であっても変更を受け付けます。info@kansaicross.comまでご連絡ください。
AJOCC認定カテゴリー
昇格や降格の条件について、詳しくはAJOCCウェブサイトをご覧ください。
参加経験のある選手の今シーズンの認定カテゴリーについては、AJOCC選手検索をご利用ください。
特例条件
シクロクロス以外の自転車競技で、直近に顕著な成績を残している選手は、初参加でもE3等上位カテゴリーでの出走を認める場合があります。認められる特例は原則として一回限りのものであり、出走したレースの成績により再検討されます。関西シクロクロスの認める特例は、関西シクロクロスシリーズ戦等に限ったものであり、UCIレースや主催者の異なるシクロクロスレースでは適用されないことがあります。特例に関する決定は最終的なものであり、選手側からの異議申し立てや再交渉は受け付けません。特例に関するお問い合わせは、これらをすべてご理解いただいた上でinfo@kansaicross.comまでメールをお送りください。
実力別マスターズと年齢別マスターズ
関東地方の主催者間での申し合わせにより、2024-2025シーズンの関東地方のほとんどの大会では、マスターズのカテゴリー分けについて、完全な年齢別で実施する方針とされました。そのため、関東地方を主戦場とするマスターズの選手は、M1相当の実力があっても、2025-2026シーズン以降はカテゴリー認定を失うことが想定されます。
そのような選手が関西の実力別マスターズに参加する場合は、従来の「特例条件」と同じ枠組みで対応する予定です。ロードやMTBのプロ選手がシクロクロスにスポット参戦する場合と同じです。
つまり、確実にM1相当の実力があると自信を持っている選手は、直近のレースの成績を添えて、エントリー締め切りまでにinfo@kansaicross.comまで特例認定の申請をしてください。認められる特例は原則として一回限りのものであり、出走したレースの成績をもって特例を再検討します。
本来であれば昇格や残留や降格といった基準は厳格なもので、特例ではなく規定を作って対応するのが筋だとは思いますが、関東地方の大会ではここ数シーズンだけでも何度も開催の形態が変わったように、まだそのような規定を作る段階ではないようです。どうかご理解ください。
例えば2025-2026シーズン以降、関東地方の年齢別マスターズで表彰台争いをするような選手が、規定上実力別での降格を続け、ふと関西の大会に出る際に、原理原則通りM2やM3に出走されても、選手本人にとってレース時間は短いし、遅い選手をラップするのも危ないし、他の選手にとっても周回数はいたずらに増えるし、昇格枠は取られるし、観客だって見てて面白くないし、誰にとっても良いことがありません。
したがって関西としては柔軟に対応する心づもりがありますので、特例申請はためらわずに送ってください。ただし対象はM1相当のみで、M2相当の選手は想定していません。ご了承ください。
なお、関西シクロクロスで実力別マスターズを継続する理由については、別記事をお読みください。