関西シクロクロス 公式サイト

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2011〜2012年シーズン 関西シクロクロスシリーズ終了のお礼

                        2012.2.14
                            関西シクロクロスオルガナイザー 矢野 淳

楽しい時間は直ぐに経つもので17年目を数えたシーズンも無事に終了することができました。
マイアミのUCI登録レースや2年連続での関西開催となった全日本選手権を交えて3ヶ月以上にわたるシーズンを走り楽しんだ選手の皆様、運営を支えた審判、主管チームなどスタッフの皆様、協賛いただきました企業の皆様など、多くの方々の力が集まってこのシリーズが支えられていることをあらためて感謝し、心からお礼申し上げます。

参加者、スタッフ共に年を重ねるとともに多くなり今期はプロローグを含むシリーズ11戦で延べ4,675人、更に全日本では年代別、学連大会に199人のエントリーがありました。

参加者が増え大会が盛り上がることは普及途上にあるシクロクロス界にとっては喜ばしいことですが、規模が大きくなることで様々な問題も発生し、手放しで喜んでいられなくなってきました。当面の対応についてはこの後で触れることにします。

また、今年は自転車ブームも追い風になり、ワールドカップ、世界選手権のTV放映や国内でも「見せる」シクロクロスレースが開催されるようになりました。
スポンサーを集め海外から一流の招待選手を呼ぶなど「見せる」レースを開催することで、更なるシクロクロスファンの獲得や社会での認知度を高めることはシクロクロス界の発展に必要なことだと思っています。その中にあって関西シクロクロスはこれからも「シクロクロス界の安くて美味しいファミレス」を目指し、常にグローバルな視点を持ちながら地域に根ざし、だれもが気軽に楽しくかつ真摯にシクロクロスに参加することで、全力で走りきった後の爽快感を参加者みんなが感じられる競技会でありたいと願ってやみません。

そのためには、レギュレーションに沿った運営と、きちんとリザルトを出せることが大前提です。
今シーズン中にいろいろと起こったことについて、将来につながる反省点を下記に書きます。

ご意見などありましたら、メール等で是非お聞かせください。


1 コース

世界選手権のあったベルギーのコクサイデはまさに「砂地獄」これに比べればマイアミのコースは「まだまだ」だと思ってしまいました。会場の制約も様々ありますが、世界で闘うレベルに合わせて泥や砂など、海外の情報もどん欲に吸収して可能な限りコースのレベルアップを図りたいと考えます。

一方コースディレクターはコースの面白さに加え、応援やピットアテンダントのための導線を確保する横断箇所の設置や人の集まる見せ場をどこに配置するかなど細かい点まで考えています。また会場探しにはコースのおもしろさに加え会場までのアクセス、駐車場やトイレ、水と言った様々な条件をクリアできる所を探さねばならず、選手が増えたことでこの条件を満たすことはますます厳しくなっています。こうした条件をクリアできる新しいコースを常に探します。
 また、マキノ高原や南山城村のように地元関係者の強力な協力が得られることも重要なポイントだと考えています。新コースの候補やアイデアなどありましたら是非情報をお送りください。


2 運営体制(救護体制)について

アクロバティックなコースは決してありませんが、参加者数の増加に伴い接触事故等による怪我人も残念ながら増えました。受付テントには看護師の資格のある方に来ていただいていますが、怪我の手当をしてもらいたくても何処に行けば良いかわからないということを聞きました。
来期は受付横に小さくても救護テントを独立させて設置しコース図にその場所を明記するようにします。また各会場で最寄りの救急病院の案内をコピーして用意しておきます。

 
3 年齢別カテゴリーについて

マスターの盛り上がりに加えて、ユースやジュニアが伸びてきていることも特筆すべきことです。若い選手の特別昇格の制限についてはインフォメーションの不足も相まってせっかくのモチベーションを下げてしまうようなこともあり反省しきりです。
年齢別に細かなカテゴリー設定行っている事例も参考に、AJOCCでカテゴリージュニアやU14といった同年代で競える年齢別カテゴリーの整理を提案します。レース数を増やせないためC3やC2との混走になるかと思いますが、若い選手が無理せず楽しくステップアップできる環境を作ります。


4 参加制限について

最終戦桂川では680名を超えるエントリーと大幅な参加者増となりました。ここまで増えるとレースが混雑して楽しく走れないことや、接触事故などの危険が増すと共に開催時間が長くなりスタッフへの負担増や駐車場不足などの問題も起こっています。
レース数を増やせない限り当面は何らかの参加制限を行わざるを得ません。一括エントリーを受け付けた後、残りの参加枠をWebエントリーで一元管理すれば制限は可能ですが、受付開始から数時間で定員が埋まってしまい新規参加を妨げるといったことの無いよう、ユースや女性、ビギナーを対象にしたカテゴリーでは制限を行わないことや新規参加枠を設けるなど方法には工夫を試みます。


5 インフォメーション

今回の参加者が増えた要因の一つにシクロクロス初参加者が増えたことがあります。受付方法やスタートの並びはもちろんですが、シクロクロス競技の基本的なルールの解説など初めての方にもわかりやすいインフォメーションを心がけ、来シーズンにはHPに「FAQ」のコーナーを設けます。


6 世界に向けて

 今年の世界選手権では日本代表チームは厳しい結果に終わりましたが、選手たちは勝つために真摯な努力を続けています。この努力に応える周囲の体制も大切ですし、周囲の環境を動かすには我々の継続的な応援の声が後押になると思います。
今期ワールドカップ第7戦フランスリエヴァンのレースで竹之内悠選手がトップと3分17秒差の33位でゴールしており、また一歩世界の高い所に近づいています。前を向いて走る姿はなにより後に続く中学生、高校生たちへ夢と希望を与えてくれています。
来期も関西から世界へチャレンジする選手達を送り出し、みんなで応援していきたいと思います。世界へ伸びる芽がどんどんと育つよう、私たちは育つ畑(シクロクロスレース)を一つでも多く耕していきたいと思います。


では、また来シーズンレース会場でお会いしましょう!

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